2016年6月の記事一覧

市中学校キャリア教育支援事業「職場体験学習マナー教室」2年総合学習

こちら,2年生は「市の中学校キャリア教育支援事業」より,職場体験学習に関連付けた「社会で・職場で求められる力を身につけよう」の講座で学習しました。


めざす職業,なりたい職種や,特技を生かすこと,そして何よりも「向き,不向き」はあると思いますが,予備校講師の「林 修先生」は,自分の挫折から這い上がった(失敗から学ぶ)自らの人生観から,「不得意なところを必死に克服しようと努力してみることも,意味の無いことでもないが,自分の好きなこと,得意とするところで,精一杯努力する。」というような話をしていました。

「学生という枠をもっているから,社会人としてのスキルを高める必要がない」わけではなく,誰しもが,学生から社会人への移行は≪ある日を境に≫唐突にやってくるのです。

きょうの講座では,「社会人としてスキルアップ」するための様々な基本的,でも大切な点を確認しながら,演習を交えてすすめられました。

基本編では,「あいさつ」はしっかり行ってこそ目立たず,恥ずかしさや気後れな気持ちがあいさつにあらわれると,「すごく目立つ」。そして,あいさつの後に,「ひとこと」つけると,よりこころがかよった挨拶になる。や,立ち姿勢,などです。

あいさつは社会人の基本,しっかりできてあたり前。当たり前が一人前ということ。



きょう教えていただいたことが,すでに身につけていると思っている生徒は,こころのこもった,人や社会に通じるマナーを磨いてください。
またまだ,自立できないなぁ,と思っている生徒は,何かしらひとつでイイので,学校の中で意識して繰り返し,秋の職場体験学習で実践するとともに,日常の社会生活でも活用して欲しいと思います。
 
 

弁護士は儲かるか~?「キャリア推進教育」1,3年生総合学習

1年生と3年生を対象に「キャリア推進教室」(弘済会支援事業)を開催しました。
お話をしてくださったのは「相馬ひまわり基金法律事務所」の現役弁護士の方です。


弁護士の業務の内容や,わたしたちの日常生活のさ細なことから生じる問題についての「法律相談」について,わかりやすく説明がありました。

また,弁護士の仕事の内容を例にあげながら,「弁護士」という職業をめざしたきっかけや,「弁護士」になるための道のりについてのお話をしていただきました。
「学校はもちろんだけれども,見習い期間を経てはじめて仕事ができるようになる。」ということで,司法試験に合格することだけや,頭脳優秀,かつ記憶力に優れることだけで,人を裁く職業につくことができるわけでないこを,学ぶことができました。

三重県松坂市嬉野アイリスご一行様,仮設校舎を視察

未だ復興の道中半の南相・双葉地区の状況に,たいへんこころを動かされ,直接お尋ねしたいと,三重県松坂市より,嬉野アイリスという「男女共同参画の視点で街づくりを考え,行動しているグループ」の皆さまが,遠くこの南相馬の地,小高中学校仮設校舎をご訪問されました。
 
仮設校舎で学ぶ生徒たちに優しく声を掛けてくださったり,遠く小高吉名の丘(小高中本校の場所)や学区内の震災からの話に真剣に耳を傾けてくださったりと,「嬉野アイリス」の皆さまが滞在したひと時は,冷たい鉄板むき出しの仮設校舎も暖かい雰囲気に包まれました。
 
「避難して勉強している生徒さんを少しでも元気付けてあげたい」と三重県,「松坂のおいしい水」を
を全校生徒分の本数を運んできてくださいました。

品質表示には,「水」(水道水)と表記されており,こんなに美味しいお水が水道水だなんて,日本の自然を未来いつまでも守らなければならないと思いました。

小高区は,今月12日(火),小高区の一部を除き,避難指示が解除されます。

原発事故以前のように,全国に誇れる伝統文化と豊かな自然を取り戻すことができることを願って,
「復興」を「復幸」としてご訪問いただいた「嬉野アイリス」のみな様に,こころより御礼申し上げます。

これから,小高中では「火の玉」を作るのです。


小高区の連合婦人会の皆さんによる,「火の玉」を全校生徒でつくります。
「相馬野馬追祭り」の2日目,武者達が勇壮に小高郷に凱旋するのを,松明(たいまつ)の明かりで迎えたのが始まりで,今では,小高川の堤防に,3000個の「火の玉」をぶら下げ,「火の祭り」をおこなうのだそうです。
今日の目標は,全校生徒88名で300個です。ひとり,3個とちょっと,がんばります。
外見はいたってシンプルですが,長時間燃え続ける工夫がしてあります。
中心には,燃料としてろうそくの「ろう」の塊,小さい布,30センチ四方の布,そしてタオルと,3枚使います。

*制作の様子と,詳しい”お話”については,「生徒会室」でこれからご紹介いたします。

進路の先を見据えて「高校説明会」開催

夏休みに入りますと,すぐに公立高等学校,私立高等学校ともに「体験入学」などの学校公開が始まります。小高中学校では昨年まで,高校説明会をだいたい10月下旬,入試事務説明会を11月下旬に行ってきました。

今年度は,高等学校の体験入学の選択の大切な資料として,「高校説明会」を体験入学の申し込みの前に設定しました。

選抜試験のシーズンになると,「志望動機」がとても大切になってきます。その動機のひとつに,「体験入学で感じたこと」をあげる生徒が多いのです。

従って,体験入学を選択する前に,各高等学校の説明を高校の先生の声を通して聞くことによって,より目的意識をもって進路の意識付けを行うことが,この時期開催のねらいのひとつでした。


意識付けが早ければ,進路決定までの期間も長くとることができるわけですから,その間,希望が変化したり,実力が予想以上に伸びたりする可能性もでてくるかも知れません。


ただ,高等学校側でも,これから決定することもあるかもしれませんので,引き続き,情報の収集には敏感であることが必要です。

各県立高等学校より,足元の悪いところを小高中学校の生徒にご説明においで頂きました校長先生方,担当の先生方に,深く感謝するとともに,3学年の保護者の皆様方に,御礼申し上げます。
ありがとうございました。

文部科学省財務課長様,福島県教育庁総務課長様ご訪問

昨日の午後,小高中学校の仮設校舎に,文部科学省より,財務課長様などをはじめ,福島県教育庁教育総務課長様など,7名の方々が,本校の授業の様子などを視察に訪れました。


小高中学校も原発事故避難後,区域外就学といって学区に住所があっても小高中学校以外の学校へ通学せざるを得ない友達が現在,200名ほどおります。ひとつの学校に割り当てられる先生の数は法律で決まっていますが,今学んでいる生徒数に応じて割り当ての数が決まるので,小高中学校は本来,もっと先生の数が少ない割り当てです。


でも,この現状を考慮していただき,市,県の配慮で,先生方の数を増やしていただいていますが,その状況を文部科学省の方々,県教育委員会の方々に直接視察していただけることは,とてもありがたいことです。



次年度以降も,生徒の皆さんが,明るく楽しい,そして未来に夢を大きく膨らませることができるように,十分なご支援をいただけるよう,今の学校生活を実りある,充実したものにしていきましょう。

新施設のご案内「技術室」「柔道室」「西昇降口前広場」

小高中学校の小高本校帰還準備の大きな工事として,「新技術室」「新柔道室」の設置がありました。
平成27年度,市教育委員会と学校とが十分に話し合い,学校も将来性を十分に踏まえた計画案をまとめ,教育委員会は中学校現場の要望を十分に受けとめる「カタチ」が実現して,素晴らしい施設が設置されました。

これまでも,全教室のエアコン設置,体育館の全面改修工事,校地内植木の大規模な手入れ作業,上水道の再建工事,校庭の再除染と暗きょう排水工事,プールの循環設備の最新化,など,着々と大規模な工事が完了しています。
メニューの「学校案内」に「新技術室」と「新柔道室」をご案内しましたので,どうぞご覧下さい。

新体力テスト。小高中生の体力と運動能力はいかに。

以前は「スポーツ」テストと言われ,毎日しっかりと運動に取組んでいないと,次の日は身体のあちこちが痛くて仕方なかったものです。
今は,「新体力テスト」といわれ,種目もだいぶ入れ替わりました。
鹿島小学校さんの体育館をお借りして,先ずは準備運動から。

現在の小高中学校の1年生は,小学校1年生の3月に被災しました。2年生から現在まで,のびのびとした生活から何をするにしても,制約された生活を続けてました。果たして,柔軟性や瞬発力にも変化が現れるのでしょうか。
*すごい,カメラでもブレるスピードで腹筋運動!!☆よ~し,息をはきながら~!先生も思わず応援しちゃいます。

ここ数年のデータの結果を受けて,「投げる,走る」などの運動能力を改善するために,継続的な取り組みをはじめているところです。

「区内教育施設の再開」生徒の健全な心身の育成を最優先に

先日(6月17日),小高中学校の仮設校舎2階,多目的教室で午後6時30分より,2回目の「小高区内教育施設の再開に向けた保護者懇談会」が開催されました。

2回目としましたが,各学年の保護者の皆さまがそれぞれのお考えを話しやすいようにと,市の教育委員会の配慮の下,1年生,2年生,3年生の保護者,それぞれのお立場でのお話をしていただくために,開催したものです。

小高中学校は現在,鹿島小学校の校庭の一角をお借りして,仮設校舎にて教育活動を行っております。生徒と先生方の創意と工夫で,不自由な学校生活をより充実できるよう,日々改善しながら過ごしております。

小高の本校舎での学校生活が始まったら,これまで以上に素敵な学校生活が始まるでしょう。
市の教育委員会も,「魅力ある教育活動の展開」を小高中学校,小高小学校でできるよう,現在様々な方面から実施案を検討中です。
例えば,
〇「教科や活動のなかで重点的に取組むものを・・・。」
〇「中学校を卒業するころには,英語で普通に話すことができるような力を育成できる学校」
〇「部活動種目で小学生のころより受け継がれ,中学校の舞台で花開く種目競技の推進」
など,入学に夢を持つことができるようなものはないだろうか。    などなど・・・・。

こんな学校にしたい!!という願いはあっても,それを実現するために具体的な方針を数年間,実行しなければなりません。様々な手法を試してみるもの手かもしれませんができれば,めざす方向性だけでも決めたいものです。

議題が次へ移ろうとしたときでした。

「勉強や,部活動の成績も当然大切なこと。一方で,生徒の心の育成,たのしく通うことができる学校づくりについて,しっかりとお願いしたい。」と保護者からのご意見がありました。

避難生活に次ぐ避難生活。場合によっては,原発事故以来,何校もの転校をせざるを得なかった生徒もいます。
スクールカウンセラーによる「心のケア」。それは悩みや不安を少しでも解消するためにも大切です。

しかし,真の「こころの育成」とは,いったいどのようなことなのでしょうか。
苦労や努力を重ねて成功した喜びはひとしおです。それが仲間と一緒なら,喜びも倍増します。
また,おおいに失敗もして,おおいに傷つきながら,他の痛みを学ぶ。中学生の多感な時期にこそ,豊かな心の育成ができるのだと思います。

毎日,喜怒哀楽の学校生活を送っている生徒と先生。学校で何を学ぶかがあやふやになっている昨今。「怒と哀」の部分が難しく,先生と生徒の関係がお友達化してしまったり,指導に自信を持つことができなくなってしまったりと,一般的に問題意識されている中,「特色ある学校を」について,「生徒の心の育成」に着目したご意見を保護者の方から頂きましたことは,大変貴重なことでした。

人と人とのつながりから学ぶもの。人と動物から学ぶもの。植物からも,そして大自然そのものから。さまざまな学びを織りなし,喜びや哀しみの感動から,~こころが動くからこころが育つ~。
人も,動物も,植物も,そして大自然も,やはり地域,小高という地域にこそ「特色ある学校教育」があるのかもしれません。
 
小高中学校生徒会と原発避難後に交流を深めている「静岡市立清水両河内中学校」は「学校茶園」を持ち,地域の方々との協力や様々な交流を持つ,こころの育成にとても力を入れている学校です。

小高中学校,こころが動く,こころが育つ,人が育つ,仲間が育つ,地域が育つ,そんな,小高中学校ならではの,小高の地域に根ざした教育活動を模索したいものです。