小高校舎・生徒見学会,吉名の丘に歓声ひびく

昨日,11月30日,小高中学校の全校生徒は,貸切バス3台で鹿島の仮設校舎を出発,小高区吉名にある「小高中学校校舎」を見学しました。
現在,中学校に在学している生徒は,原子力発電所事故の避難命令以降,小高の校舎を間近で見るのは初めて,もちろん,校地内や,校舎内に入るのも初めてです。

いつも,グレーを基調としてして,ゆらゆらふわふわした仮設校舎とは違い,鉄筋コンクリートで白とアイボリーを基調とした外壁,木調をふんだんに使用し,温かみのある内装,そしてなによりも,耐震工事とともに整備された充実の設備,美しく機能的なトイレ等々。生徒は,校舎内,どの場所に行っても,歓喜の声をあげ,自分たちの本当の校舎に居る喜びをかみしめていました。
最後は,体育館です。外観は,歴史ある小高中学校の建物と感じさせられますが,大震災で被害を受けた壁や床,電灯,そして球技施設やトイレなどは,改修工事により新品同様です。何よりも,他に誇る,広大なアリーナと立派なステージに,生徒たちの感歎の声は止むことはありませんでした。

自分たちの本当の校舎,この喜びを知ること。当たり前の生活ができなかったからこそ,知る喜び。この生徒たちにとって,本当は良いことではなかったことなのでしょう。この生徒たちは,そんな日々の当たり前に歓喜し,感謝できるような人に,きっと育つのではないでしょうか。

昨日の模様:http://www.nhk.or.jp/fukushima/

NHK福島放送局, オンラインで ↑ 4日間のニュースが ↑ 上記のアドレスから「学校再開へ向けて校舎見学会」で,ご覧いただけます。