全国学力学習状況調査問題から

先週4月19日(火)に実施しました令和4年度全国学力学習状況調査問題について、本校職員全員が担当教科に拘わらず、実際に解答してみるなどして、分析を始めています。調査問題については、翌日20日(水)の新聞各社の朝刊に掲載されましたので、ご覧になった保護者の方もいらっしゃるかと思います。

一例として【国語】の問題を紹介いたします。

※ 【意見文の下書き】を読み、下の問いに答えるものです。

意見文の下書きにある(波線部)「・・・自動化した。」を「・・・自動化したそうだ。」と修正した意図を考える問題です。以前の問題の多くは、

●小林さんは、友達との話し合いを通して○○○○と考え、下書き「自動化した。」の部分を変えることにしました。どのように変えたでしょうか。

 ア 自動化したそうだ イ 自動化するつもりだ ・・・

といったパターンが多く見られていました。やや短絡的に例えるならば、三段ロケットの一番先の部分がどこにたどり着くかを答えるような問題です。このことは授業での指導においても同様で、指導者は一段目、二段目ロケットについてより詳しく説明することで、学習者の多くが三段目ロケットの行き着く先を答えやすくするよう心がけてきました。ところが、今回の問題では2段目ロケットについて問われるような問題となっています。

今、生徒たちに求められている力は、思考の過程で自分なりに咀嚼したり、更新したり、修正・調整したりしながら(=自己マネジメント力)、正答またはより妥当性の高い解を探る力です。そして、この力を身につけさせるためには、指導者と学習者がともに学ぶ授業スタイルであり、学んだことを使う授業が必要とされます。

本校においても、校内研修の一層の充実を図り、生徒たちの学力向上に向け取り組んでまいります。