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12年前は当たり前のことができなかったんだよ:リモート集会

 今日のリモート集会では、紹介と校長のお話を行いました。

 紹介は、漢検5級に合格した6年生の紹介です。昨年までは学校を会場にして実施していましたが、今年から漢字チャレンジに移行したため、個人での受検となりました。

 頑張って練習し、見事合格したことを讃え、みんなに紹介しました。何かに打ち込んでいるお子さんがいましたら、是非お知らせください。リモート集会で紹介します。

 今日の校長のお話は、東日本大震災のことを話しました。今の6年生のうち18名は生まれていましたが、残り4名の6年生と5年生以下の全ての子は「生まれる前の話」です。あのとき、原町二小がいかにたいへんだったかをお話ししました。

 4月22日から始まった第1学期。でも、放射能の関係で原町二小で授業をすることはできず、鹿島区の八沢小に行って勉強していたことを知らせました。

 鹿島区に集まった児童生徒・教職員2500人分の給食は、たくさんの人の努力による「炊き出し給食」だったことを伝えました。必死になって食材をかき集め、集まった食材を工夫して昼食を作る。今の給食と比べると不十分な内容だったけど、その当時、「食べられるだけでありがたい」「みんなと食べられるだけで嬉しい」と言って、みんな喜んで食べていたそうです。

 子ども達が大好きなカレーを提供するまで約1ヶ月もかかりました。肉が入っていないツナカレー。でもおいしい、おいしいと言って食べた・・・。あの当時を知っている大人は簡単に理解できることですが、子ども達にどれぐらい伝わったか・・。

 当たり前のことが当たり前でなかった12年前。そのことを感じ取ってほしくて、頑張ってお話ししました。ご家庭でも話題にしていただき、あの震災を次の世代に語り継いでいく必要があると感じています。

 お話しをするにあたって、校長室にあるたくさんの資料に目を通しました。いろいろと資料を読めば読むほど、涙が出そうになってきます。震災で亡くなった方、遠くに引っ越しされた方など、会うことができなくなった方がたくさんいます。自分の人生もいろいろな面で紆余曲折したような気がします。次にいつ大きな災害が起きるかわかりません。一日一日をたいせつにして過ごしていきましょう。